ケインズの流動性選好理論:復習
貨幣需要関数:
L = kY − hi
L:貨幣需要
Y:国民所得(GDP)
i:利子率
k、h:定数(感応度)
貨幣需要は 所得に正比例、利子率に反比例する。
💰 貨幣市場の均衡(LM曲線)
貨幣市場では、実質貨幣供給と実質貨幣需要が一致する必要がある。
実質貨幣供給を M/P(名目貨幣供給 M を物価 Pで割ったもの)とすると、貨幣市場の均衡は
M/P = kY − hi
これが LM曲線 の基本式である。
因みに、利子率 iを縦軸、国民所得 Y を横軸にとったとき、右上がりの直線になる。これが LM曲線(Liquidity preference–Money supply)である。
📉 財市場の均衡(IS曲線)
財市場の均衡は、投資 I と 貯蓄 S の均衡、または総需要AD = C + I + G によって決まる。
投資は利子率の関数と仮定する
I = I − bi
I :基礎的投資
b>0:利子率の変化に対する投資の感応度
総需要:
Y = C(Y) + I(i) + G
この均衡条件を整理すると、IS曲線が得られる。
Y=関数(i)
通常は右下がりの曲線になる。つまり、利子率が下がれば投資が増え、総需要が増えて国民所得が上がるという構図である。
📌 IS-LMモデルの意義
このモデルを使うと
金融政策(M の変化)→ LM曲線が動く
財政政策(G や T の変化)→ IS曲線が動く
という具合に、政策が利子率や所得にどのように影響するかを視覚的・数学的に分析できる。
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