大阪万博での約五か月
その時は短くとも、心に残る濃密な日々だった。朝の光に照らされ歩く会場、ふとした休憩時間に交わす言葉、さまざまな年代や背景をもつ人々との出会いは、まるで未知だった景色が次々と現れる旅のようだった。
人と人との相性というものは、理屈で割り切れるものではなく、たくさんのやり取りや出来事を重ねて、少しずつ浮かび上がってくるものなのだと実感した。出会いがあれば別れもある。その流れこそが、まさに「人間関係の新陳代謝」なのだと思う。細胞が絶えず入れ替わり、私の身体を健やかに保つように、人付き合いもまた古いものが去り、新たなものが芽生えて、自分を生かし続けてくれる。
別れはやはり切なく、心が空白になることもあった。しかし、その空白に新しい風が吹き込むたび、自分自身の世界が少しずつ広がるような気がした。やがて、出会いも別れも、どちらも自分を成長させてくれる大切な糧になるのだと、感謝の気持ちが生まれた。
この経験が教えてくれたのは、「流れの中に自分を置く」ことの大切さだ。変化を受け入れ、今日という一日を味わい尽くすこと。それが、人生をしなやかに歩む力になるのだろう。万博でのさまざまな経験に、心からありがとうと伝えたい。
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