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沈黙の価値:SNS通知を切るという思想的選択

現代社会において、通知は日常の一部となっている。スマートフォンは常に振動し、誰かの言葉や画像が、私たちの時間を奪っていく。多くの人はそれを当然のことと受け入れているが、果たしてそれは本当に「自由」なのだろうか。本稿では、通知を拒むという行為が、いかに深い思想と自己理解に基づいているかを述べたい。 私は、LINEやInstagramなどのSNS通知をすべてオフにしている。理由は明快である。 プライベートの時間を、他者の都合によって中断されたくないからである。読書や思索といった静かな時間は、私にとって最も価値あるもの であり、それを守ることは自己の尊厳を守ることに等しい。一方で、当たり前だが仕事に関するOutlookやTeamsなど、その他アプリの通知は全てオンにしている。これは、職務において迅速なレスポンスが信頼と責任の証であると考えるからである。 8月ごろ、とある人(個別具体的に言うと怒られるからこのような表現をする)から「LINEやInstagramの通知もオンにしろ(Angry)」と言われた。その言葉に対し、私はこう思った。「 時間の価値を理解していない者、他者の時間を消費することに無自覚な者こそが、そうした主張をするのだ 」と。 時間とは、最も平等に与えられ、最も不平等に使われる資源 であると私は考えている。 ゆえに、それをどう使うかは、その人間の知性と美学を映し出す鏡 であると思う。 ここからは過去に読んだ本からの引用を多めに投稿する。 哲学者 マルティン・ハイデッガーは、 人間を「時間の中に存在する存在(現存在)」 と定義した。つまり、時間の使い方は、その人の存在の在り方そのものである。 SNSの通知をオフにするという行為は、他者による時間の侵食を拒み、自己の存在を自律的に保とうとする意志の表れである。 また、 ストア派哲学は 「理性による自己統制」 を重視した。他者の期待や社会的ノイズに左右されず、自分の理性に従って生きることを理想とした。 私の通知設定は、まさにそのような内的自由を守るための選択である。 哲学者 アーサー・ショーペンハウアーは、 「凡人は時間を持て余し、賢者は時間を活用する」 と述べた。 彼の言葉は、時間の使い方が人間の精神的成熟度を示すことを教えてくれる。 SNSの通知に反応することは、しばしば他者の期待に応えることに過ぎず、自己の内...

今回の決算の鍵は? 今後、成長率が下がるのは必然 じゃあ株はどうする?

今回の鍵は中国への輸出状況のアップデートと来期の売り上げガイダンスだろう。ノイズが多いことが予想されるので、CEO Jensenのコメントが鍵となる。 ノイズを除いた状態の実際のAdjustedの数字が今回のコンセンサスを超えるのはほぼ間違いないと私は思う。だから上の予想では特に来期の売り上げガイダンスは強気に設定した。 ただ、期待値が非常に高いと思われるので、コンセンサス予想よりかなり高い数字を出さないと株は上がらないと思う。 今のコンセンサスに織り込まれている、3Qの中国への輸出売り上げは$2-3 billionだと思う。だからもし3Qのガイダンスに中国への輸出の$8 billion を足した数字が出たら株はおそらく上がるだろう。 その場合、来期 (3Q) の売り上げガイダンスはコンセンサスの$52.8 billion、私の予想の$54 billionに対して$58 billion あたりになるのかもしれない。 また、その売り上げの伸びが駆け込み需要による一時的なものなのか、それとも継続して需要のレベルが減らないものなのかどうかのコメントも大事だろう。 NVDAの売り上げ成長率は確実に下がっていく。なぜならそれは会社が大きくなるにつれ、同じ金額、毎期毎期成長しても分母が大きくなるので成長率は下がるから。 今の時点で私が予想している今後1年先の売り上げ成長率はこんな感じ。 このペースで行くと来年の3QにはNVDAの売り上げ成長率が30%を切る。 そして今のところ、毎期毎期増えていくHyper Scaler やマグ7など大型企業の大量設備投資もやがてピークがきて金額が前年に比べて減る日がいずれ来ると思う。そんなデータがマグ7から出てきたら、NVDAの株価成長率もかなり陰るだろう。 今回は期待値が高い事とノイズが多い決算が予想されるので、業績がコンセンサスを上回っても株価が大きく上げる可能性は低いと私は見ている。 唯一読めないのは3Qの中国への輸出のガイダンス。これが予想を大幅に上回れば株はさらに上がるかもしれない。でもそれが継続して期待できる成長なのかは分からない。 よって、私は今はNVDA株を買う時ではないと思う。ただ売る気もない。今後の売り上げ成長率はおそらく落ちる。でもレースはまだまだ続くから。 NVDAはまだまだ序盤戦のAIレースでレースに出場するのに必要な...

ノイズの多い決算

今回も前回同様、ノイズの多い決算となる。前回はガイダンスの数字が中国への輸出を除いた数字で前期と比較できなくなってしまい、ミスしたのかどうなのかよくわからない状態だった。今回もそれに近い状態が予想される。 決算後の7月と8月にH20の中国への輸出禁止は解除された。よって前回計上された$4.5 billion のチャージはおそらく今期にリバースされる。前回Cost of Revenue (COR) にチャージが計上されたので、今回のCORはチャージのリバースで極端に低くなるはず。 そして前回、もし中国への輸出ができれば2Qのガイダンスは$8 billion 高かった、と言っていたので、その売り上げが実際に計上される3Qのガイダンスはその分増えるのか?ここが肝だ。 また、このH20輸出再開はそれを中国に売った売り上げの15%を政府にExport Taxとして納めなければいけないという、尾ひれがついている。これもCORに計上されるはずなので、これは3Q以降のNVDAのグロスマージン(粗利益率)を下げる。 これらのノイズはアナリストたちが注目するAdjusted(non-GAAP)の数字からはおそらく全て取り除かれるので実際にはそれほど影響が出るわけではないが、ノイズが多すぎて根底に流れる業績のトレンドが見にくくなることは確かだと思う。

大阪万博での約五か月~人間関係の新陳代謝~

 大阪万博での約五か月 その時は短くとも、心に残る濃密な日々だった。朝の光に照らされ歩く会場、ふとした休憩時間に交わす言葉、さまざまな年代や背景をもつ人々との出会いは、まるで未知だった景色が次々と現れる旅のようだった。 人と人との相性というものは、理屈で割り切れるものではなく、たくさんのやり取りや出来事を重ねて、少しずつ浮かび上がってくるものなのだと実感した。出会いがあれば別れもある。その流れこそが、まさに「人間関係の新陳代謝」なのだと思う。細胞が絶えず入れ替わり、私の身体を健やかに保つように、人付き合いもまた古いものが去り、新たなものが芽生えて、自分を生かし続けてくれる。 別れはやはり切なく、心が空白になることもあった。しかし、その空白に新しい風が吹き込むたび、自分自身の世界が少しずつ広がるような気がした。やがて、出会いも別れも、どちらも自分を成長させてくれる大切な糧になるのだと、感謝の気持ちが生まれた。 この経験が教えてくれたのは、「流れの中に自分を置く」ことの大切さだ。変化を受け入れ、今日という一日を味わい尽くすこと。それが、人生をしなやかに歩む力になるのだろう。万博でのさまざまな経験に、心からありがとうと伝えたい。

決算予想

こちらは私が先週作ったNVDAの2Q26の決算予想だ。 見るとわかるように、コンセンサス予想が8月17日から今日までで2Q売り上げ、3Q売り上げガイダンスともに数字が上がっている。つまり期待値は高い。 NVDAの時価総額が今、ダントツで大きい さらにNVDAの株価は4月の底からほぼ倍になっている。前回決算が出た25年5月28日の時点でNVDAの時価総額はAAPL、MSFTに次いで3位だった。 しかしその後、AAPLは低迷し、NVDAは急速に上昇したので、今、NVDAの時価総額は世界中の株の中でも唯一、$4 trillionを超え、世界最大の企業になり、2位のMSFTよりも$700 billion, 3位のAAPLよりも $1 trillionも大きい会社になってしまった。 このNVDAとAAPLの時価総額の差はなんと時価総額12位のJP Morgan($821 billion)や13位のWalmart ($766.51)の時価総額よりも大きい。 こんなに大きい会社がたった4ヶ月でほぼ2倍になる、というのは歴史的にも例がないと思う。 これは今回の決算への期待値はとても高いと言わざるを得ないだろう。

NVDAの決算は水曜の引け後

5月の決算はH20輸出禁止中だったので期待値が低く、コンセンサス予想も下方修正されていた。時価総額もAAPL、MSFTに次いで3位だった。でも今回は決算が近づくにつれて上方修正されてる。しかも時価総額は今、ダントツ1位。AIバブルが騒がれる中、さあどうなるNVDA? 今の米株相場がAIブームによって牽引されているのは間違いない。株によってはバブルテリトリーに見える株も少なくない。そして今、世界で一番大きい会社になったAIの寵児、NVDAの決算が今年後半の相場の鍵を握る。 NVDAが転べば、相場は大怪我をする。NVDAが飛べば、相場も一緒に高値を更新する。やはり今回もNVDAは大きな先行指数だ。

根拠なき越境

4~7月までの間、こういう話を何回か聞いた。「大阪万博でサラリーマンより稼いでいるし~(サラリーマンを卑下する発言)」 正直呆れた。そしてそういう学生ほど自分の市場価値と身の程を分かっていないと実感した。 仮にサラリーマンがいなかったら、 誰が多額の税金を納めるのか。 誰が社会インフラを支える資金を生み出すのか。   誰が安定した消費活動を通じて経済を循環させるのか。   誰が企業の持続的な成長を支える日々の業務を担うのか。   誰が年金制度や医療制度を維持するための保険料を継続的に支払うのか。   誰が災害時や緊急時に組織的に動き、復旧を支えるのか。   誰が技術や知識を蓄積し、次世代に継承するのか。   誰が地域社会の安定に貢献し、家族を守る生活基盤を築くのか。 万博という一過性のイベントに関わっただけで、まるで自分が社会を動かす側に回ったかのような錯覚に陥っている人たちがいる。彼ら一部の人は「自分>サラリーマン」といった図式を脳内で描き、既存の社会構造を超越したつもりでいるが、それは単なる根拠なき越境に過ぎない。 「万博に関わった」=「社会変革の担い手」などという飛躍は、履き慣れていない下駄で全力疾走しているようなもの。見た目は派手でも、足元は不安定だ。  実績も思想もないまま、肩書きやイベントの熱狂に乗じて自己を肥大化させる姿は、まるで空虚なブランドロゴを貼り付けただけの空箱。「越境」という言葉には本来、境界を乗り越える知性や覚悟が伴うはずだが、彼らのそれは単なる自己陶酔的なジャンプでしかない。 万博という下駄は、履く者の足元を高く見せるが、地に足がついていなければ、いずれ転ぶ。真の越境とは、根拠と実践に裏打ちされた歩みである。イベントの余熱で浮かれている間に、現実の冷気はすぐそこまで迫っている。あと2か月くらいで自分の市場価値を知るだろうね。

倫理的行動の背景にある精神的支柱、読書📖&合気道🥋

これは2025/07/26に起きた出来事。 中央メトロ線・夢洲駅行きの電車内で、思わぬ倫理的葛藤に遭遇した。優先席に座るべき高齢女性が立ち、隣には明らかにその席にふさわしくない若者(刺青ヤンキー)が座っていた。その状況に対し、私は無関心を装うことなく、行動に踏み出した。そこには、数えきれない程の読書と合気道の稽古を通じて培った自信と精神的な落ち着きが根底にあった。 私は優先席に座る刺青ヤンキーに対して「立ってもらえませんか?」と冷静に問いかけたが、反応はなかった。仕方なく、「ここはあなたが座る場所ではありません」と数回繰り返し伝えたところ、刺青ヤンキーは不満げに立ち上がり、「なんだテメエ」と挑発的な態度を見せた。だが、私は動じずに「法の適用にあなたの裁量を求めてもいいのですか」とあえて抽象度の高い表現で返した。周囲の視線に気づいた刺青ヤンキーは最終的に車両を降り、高齢女性が「ありがとう」と一言お辞儀をした後席に座った。些細な勇気と冷静な言葉が、不正を正し、正当な行動を導く力となるのだ。 身体的な力(筋肉💪🏻)だけではなく、読書📖によって習得する落ち着いた態度と芯のある言葉こそが、公共空間の秩序を静かに守る手段となり得ることを、この一件は改めて教えてくれた。今後もせめて私の周囲の秩序と倫理は守りたいと思う。

日常生活で常に意識している帰納と演繹の往復:対話の中での思考

今日は少し小難しいタイトル。私が常日頃意識的にも無意識的にも行っているこのについて述べてみようと思う。特に今日述べる内容は、他者(最近だとJAXAスタッフや研究者)と会話するときに焦点を当てている。 まず序論:思考の根源的サイクルとしての帰納と演繹 日常生活は、単なる習慣や無意識の行動の連鎖ではない。深く洞察すれば、そこには絶えず帰納と演繹という、哲学的な思考の往復運動が息づいている。これは、我々が世界を認識し、理解し、そしてそれに基づいて行動するための根源的な営みである。この思考のサイクルは、一人で物事を考える際だけでなく、特に他者との対話という複雑な状況において、その真価を発揮する。円滑なコミュニケーションを築き、相手を深く理解する上で、この往復運動は不可欠な役割を担っていると私は感じている。 ここからが本論:対話における帰納と演繹の機能 対話における帰納:断片から本質への昇華 他者との対話は、情報の断片の連続である。私は、誰かと話す際、相手の言葉遣い、声のトーン、表情、仕草、そして話の展開そのものから、個別の情報を注意深く拾い上げる。例えば、ある者が特定の話題になると言葉を濁したり、表情が曇ったりするのを見るかもしれない。また、別の者は、常に具体的なデータや事例を豊富に交えて説明する傾向があることに気づくであろう。これら個別の観察から、「この者はデリケートな問題を抱えているのかもしれない」「この者は論理的思考を重視するタイプだ」といった、その者の一般的な特性や本質を帰納的に導き出そうとする。これは、過去の人間関係の経験や、心理学的な知識が、この帰納推論を支える土台となる。我々は、限られた個別事例から、より普遍的な傾向やパターンを抽出するのである。 対話における演繹:本質から理解と応答への適用 そして、帰納によって導き出された「一般原則」は、その後の対話における私の理解と応答を演繹的に規定する。もし相手がデリケートな問題を抱えていると推測すれば、「直接的な質問は避け、共感を示す言葉を選ぼう」と考えるであろう(最近だと彼女と別れて間もないM君)。相手が論理的思考を重視するタイプだと判断すれば、「感情論ではなく、具体的な根拠を示して話そう(JAXAの研究員スタッフやその他ある程度かしこい人)」と推論し、自分の言葉選びや説明の構成を調整する。これら具体的な推論は、普遍...

固定観念を崩してくれてありがとう

 JAXA、子ども👦ありがとう。そして欠員の方(藤くん)にも感謝だね 詳細は伏せるが、とある日にJAXAの展示会で経験した素晴らしい気づきを記そうと思う。 前提として、知識の有無によって同じものがまったく異なる意味を持つことがある。この現象は日常のさまざまな場面で見られるが、特に印象的だったのは、ある子どもが私が持っていた二次元コードを指でなぞっていたときのことだった。 私には、その行動の意図がまったく理解できなかった。ただ無作為に指を動かしているように見えた。しかし、その子が突然「迷路!」と嬉しそうに言った瞬間、私はその視点に気付かされた。私にとってはただの情報を埋め込んだコードだったが、子どもには線が入り組んだ迷路のように映っていたのだ。この発見は、知識や経験が視点を決定し、同じものでもまるで異なるものとして認識されることを示している。 上記のことを境に、その日は仕事中下記のような例えを思いつくだけ考えた。それも記す。 夜空の星を見ても、一般の人は美しいと感じるだけかもしれないが、天文学者はその寿命や構造、宇宙の広がりについて深く考える。また、夕焼けを見て感動する人がいる一方で、気象学者は光の散乱や気候変化の証として分析する。音楽もそうだ。「好きな曲だな」と感じる人がいる一方で、音楽学者はコード進行や音の振動に注目する。まだまだあるけどこのあたりで。(休憩時間が終わる。。。) 人の持つ知識や経験によって世界の見え方は変わる。無知であることは時に新しい発見を生む力にもなる。子どもの目で世界を見ることは、固定観念を崩して新たな視点を開く大切な経験となると改めて痛感した。 今日はこれだけで最高の日だ。 来て良かった。 JAXAありがとう!

バリュエーション・CRWVへの影響

 バリュエーション NVDAはマグ7の中でもマージンが一番高いし、PEはちょうど平均くらいだが、期待される成長率が他よりずっと高いのでPEG Ratioはダントツで一番低い(低ければ低いほど安い)。PEG RatioはPEをEPS成長率で割った数値。 機関投資家たちもこぞって買っているわけでもなく、バリュエーションも妥当。よって今回の決算への期待値はそれほど高いわけではないと思う。 CRWVへの影響 3月28日に$40でIPOしたCRWVは何と一ヶ月半で4倍の$120になってしまった。私は残念ながらIPOで買った株を$82あたりで売ってしまった。 私はNVDAへの期待はNVDAの株価ではなく、CRWVの株に表れているのではないかと思う。CRWVはNVDAにレバをかけたように取引されている気がする。 CRWVが今日20%上がったのはNVDA決算への期待ではないか? よって、 もしNVDAの決算が悪かった場合、NVDAの株ではなくCRWVの株が下がりそう 。 結論・私はどうする ? 今回の決算で大事なのは来期の売り上げガイダンスとJensenの輸出規制に対するコメント。今期の売り上げやEPSはノイズが多いのでビートしてもミスってもあまり影響がない気がする。 中国への輸出ができなくても売り上げガイダンスは達成できる、的なコメントが出れば株は上がる のではないか。 私はすでにNVDAがボートフォリオで一番大きいし、NVDAはホドラー5の一員( NVDA, TSLA, META, PLTR, BTC )なので 今回の決算は良くても悪くても株を売る気はない 。ハッピー株主である。一生一緒にNVDA〜(一生かどうかは保証できないけど。。。)

マグ7たちのコメント・AIのレースはGPUと電力の勝負・鯨たちはNVDAを売った後

 マグ7たちのコメント 1Q決算でマグ7の各企業は軒並みCAPEXの予想数字を上げてきた。METAは$65billionから$72billionへ。GOOGは$65billionから$75billionへ。AMZNは$83billionから$100billionへ。MSFTの25年のCAPEX予想は$80billion。 これらの数字のかなりの部分がNVDAに流れる。NVDAの今年の売り上げ予想は今約$200billionなので、上記 4社の合計CAPEXだけですでに$327billionである 事を考えるとおそらく、予想を超える可能性は高そうだ。 さらにイーロンはテネシーにColossusと命名された巨大なデータセンターをx AIのために作り、 2025年と2026年で1million GPUを搭載すると宣言 している。 だから、中国に売れなければそのキャパを他に向ければいいのだと思う。 AIのレースはGPUと電力の勝負 NVDAの売り上げ成長率はAI元年から2年経った今でも、いまだに需要によるものではなく、TSMCがチップを作る速さ、つまり供給によるのではないか。そしてこの状況はしばらく終わりそうにない。 は、AIのレースは実質的には技術や創造性によって勝つものではなく、GPUと電力をいかにたくさんコントロールできるかによって勝つものである、と認識しているのでNVDAは引き続きとても優位な立ち位置にいると思う。 鯨たちはNVDAを売った後 さらに面白いのが、鯨たちはここ1年、NVDAを買っていないということ。 この表はWhale Wisdomのデータを元に私が作ったんだけど、去年の1Qから今年の1Qで以下の鯨たちは全員NVDAを売っている。この間、NVDAの株は約15%上がっているので、金額が同じなら株を売ったということになる(その間、買って売った可能性はあるが、期末から期末で見ると売っている)。 あの投資のカリスマ、ドラッケンミラーさんに至っては全て売ってしまった。彼のポートフォリオは2023年の終わり、約1割がNVDAだった。 これは一見、悪い事に見えるかもしれないけど、機関投資家がすでに売ってしまった、またはこれからもっと買うかもしれない、というのは強気な事なのだ。特に最近売ったのではなく、ここしばらくずっと比重が低いのであれば強気案件だ。 そして...

中国H20輸出禁止の影響・初の売り上げミスになるのか?・中国への輸出がもしゼロになった場合

  中国H20輸出禁止の影響・初の売り上げミスになるのか? $5.5billionの特別損益はどういうことかというと、今までNVDAは中国用に特別に作ったH20というGPUを輸出していたのだが、トランプ政権は4月9日にH20を中国に輸出するには特別なライセンスが必要、と通達した。 これにより、H20の在庫や部品、その他H20関連でバランスシートに計上されていた資産価値をゼロにライトオフ(損金処理)する必要が出てきたのだ。それが$5.5billionの特別損益。 これは売り上げがそのまま$5.5billion減るという意味ではなく、資産価値がその分減った、ということ。NVDAの総資産は$112billionあるので、約5%の資産価値が消滅した計算になる。これはおそらくOther Income (Losses)のラインに計上される。 問題はこの$5.5billionsではなく、 中国に何も輸出できないことが、どれだけ売り上げに影響を与えるか 、である。 コンセンサス予想を見ると、この影響は今期ではなく来期に出てくるとアナリストは見ていると思う。だから来期の売り上げ予想が下がっているのだ。 中国への輸出がもしゼロになった場合 NVDAは4半期の決算では地域ごとの売り上げを公開していないが、10Kに年間の数字が載っている。これは10Kのデータを私がアレンジしたもの。 これによると、23年に(決算年度が1月なので実質的には2022年、AIブームが始まる前)21%もあった中国への輸出は25年には13%まで落ちている。 台湾も26%から16%まで落ちている(ただし、台湾への輸出は制限されていない)。 それに反して、アメリカのシェアは31%から47%まで上がり、シンガポールも8%から18%まで上がった。そしてその間、売り上げは約5倍になった。 つまり、 NVDAの中国への依存度はここ数年でかなり下がっている 。シンガポール向けの製品の一部が中国に流れているとしても今の時点ではシンガポール行きの輸出は制限されていない。 単純計算で中国への輸出は年$17billionとして1Qで約$4.3billionになる 。これが全てなくなったとして、それを 他の地域への販売成長で補えるか ? 私はできると思う 。なぜならイーロンもザッカーバーグもGOOGもMSFTもCRWVもGPUを取り...

今回のNVDA決算は今までとは逆で期待値が低め

 今回のNVDA決算は今までとは逆で期待値が低めだ。売り上げをミスるのではないか、との声もある。NVDAは時価総額ではAAPL、 MSFTに次ぐ第3位だが決算が相場に与える影響では圧倒的に第1位。今S&P500 最高値まで3%。水曜のNVDAの決算は相場のかなり重要な先行指数になる。秀さんの決算プレビュー! 私が作ったNVDAの決算予想 この予想は私が5月18日に作った。今までは毎期、予想を作ってから決算発表になるまでの間にコンセンサス予想が少し上がってビートするのが難しくなっていたのだが、 今回はなんと来期売り上げのコンセンサス予想が先週から下がった。 EPSの予想数字も下がっている。今期の売り上げ予想は少し上がった。 これはなぜかというと、今期は4月15日に発表された中国へのH20輸出禁止に伴う特別損益の$5.5billionがあるから。この数字の扱いがアナリストによって違うし、決算直前までこの数字を予想に反映させていなかったアナリストもいたと思うので、数字がばらついているのだ。つまりノイズがうるさい決算となる。 だからいつもにも増してEPSや今期の売り上げの数字はミスろうが、超えようが、ほぼ無視されると思う。 問題はJensenのコメントと来期の売り上げガイダンスだ 。 今期の私の予想はコンセンサスよりもかなり強気。来期売り上げに至っては株はあげると思われるレベルよりさらに上の$48billion。でも コンセンサスがすでに$46billionを切っているので、Jensenも$48billionもガイダンスを出す必要はない。よっておそらく発表は$47billionになるのではないかと思う 。でも私は素直に私のモデルの数字に基づいて予想を立てた予想の数字を載せておく。

タルムード

似たような本(タルムード関連の本)があと三冊あるのでまた近いうちに投稿する予定。 序論:ユダヤの知恵とその普遍性   ユダヤ民族は約5000年にわたる歴史の中で、多くの知恵を培ってきた。その知恵の源の一つが「タルムード」と呼ばれる聖典である。本書『ユダヤ五〇〇〇年の知恵 聖典タルムード 発想の秘密』では、タルムードに込められた思考法や価値観を解説し、現代社会においても応用できるヒントを提供している。ユダヤ文化の知恵は宗教的な枠を超え、論理的思考や創造的発想の技術として、多くの分野で役立つものである。本書を通じて、ユダヤ人の成功の背景や知識の活用法を学ぶことは、人生や仕事においても貴重な示唆を与えてくれるだろう。   本論:タルムードの知恵とその応用    (1)論理的思考の重要性 タルムードの特徴の一つは、結論よりも議論のプロセスを重視する点にある。さまざまな解釈を交わしながら議論を深めることで、物事を多角的に考える能力が養われる。この思考法は、法律や学問の分野だけでなく、ビジネスにおける問題解決にも有効である。現代においても、批判的思考やアイデアの創出に活用できる知恵が詰まっている。   (2)経済と商業における知恵   ユダヤ人は歴史的に厳しい環境に置かれることが多かったため、柔軟な経済観を発展させてきた。本書では、長期的な視点を持つことの重要性や、リスク管理の考え方が紹介されている。ユダヤ人の成功の背景には、「知識を資産とする」という価値観があり、これが金融やビジネスの世界で発展を遂げた要因の一つである。   (3)倫理と人生哲学   タルムードには倫理的な教えが豊富に含まれている。例えば、「知識を追求することが人生の目的である」という理念は、個人の成長にとって重要な考え方である。また、逆境を乗り越えるための知恵として「挑戦を恐れず学び続ける」ことが強調されている。この哲学は、現代社会においても自己成長の指針となり得るだろう。   結論:知恵を活かし、未来へ   本書『ユダヤ五〇〇〇年の知恵 聖典タルムード 発想の秘密』は、ユダヤ民族の知識や価値観を現代の視点で紹介し、実践的...

"unbelievable decision"

 Introduction An "unbelievable decision" has the power to break common sense and open up new possibilities. When a manager makes such a decision, it is often accompanied by a lot of criticism and concerns, but it is a moment that can be the key to success. The example of Elon Musk's founding of SpaceX and his challenge to enter the space business as a private company is a typical example. In this paper, we will use this specific example to discuss the points that managers should consider when making important decisions. This paper The decision by Elon Musk to found SpaceX was judged by many experts to be "reckless." At the time, entering the space business was considered to be extremely risky, required huge amounts of capital, and was unlikely to be successful for a private company. However, Musk set a grand vision of "moving humanity to Mars" and continued to take on the challenge. As a result, he achieved the feat of being the first private company i...

4月読んだ本&5月に読む予定の本

 4月に読んだ本↓ 5月読む予定の本↓ 4月はそれなりにハードスケジュールだった。それでも隙間時間で6冊読めたから、5月は少し余裕持って読めそう。。。久しぶりにラノベとかも読みたいな。

IS-LMモデル(自己学習用)

 ケインズの流動性選好理論:復習 貨幣需要関数: L = kY − hi L:貨幣需要 Y:国民所得(GDP) i:利子率 k、h:定数(感応度) 貨幣需要は 所得に正比例、利子率に反比例する。 💰 貨幣市場の均衡(LM曲線) 貨幣市場では、実質貨幣供給と実質貨幣需要が一致する必要がある。 実質貨幣供給を M/P(名目貨幣供給 M を物価 Pで割ったもの)とすると、貨幣市場の均衡は M/P = kY − hi これが LM曲線 の基本式である。 因みに、 利子率 iを縦軸、国民所得 Y を横軸にとったとき、右上がりの直線 になる。これが LM曲線(Liquidity preference–Money supply) である。 📉 財市場の均衡(IS曲線) 財市場の均衡は、投資 I と 貯蓄 S の均衡、または 総需要 AD = C + I + G によって決まる。 投資は利子率の関数と仮定する I = I − bi I :基礎的投資 b>0:利子率の変化に対する投資の感応度 総需要: Y = C(Y) + I(i) + G この均衡条件を整理すると、IS曲線が得られる。 Y=関数(i) 通常は右下がりの曲線 になる。つまり、 利子率が下がれば投資が増え、総需要が増えて国民所得が上がる という構図である。 📌 IS-LMモデルの意義 このモデルを使うと 金融政策(M の変化)→ LM曲線が動く 財政政策(G や T の変化)→ IS曲線が動く という具合に、政策が利子率や所得にどのように影響するかを視覚的・数学的に分析できる。 追加の変数(政府支出(G=150)と貨幣供給(M=600))を加えて作成してみた。

ケインズの流動性選好理論(Liquidity Preference Theory)を簡単な数式で表現する(自己学習用)

 ケインズの流動性選好理論(Liquidity Preference Theory)を簡単な数式で表現する場合、貨幣需要関数がよく使われる。ケインズは、人々が貨幣を保有する動機を以下の3つに分類: 1. 取引動機(Transaction motive)   2. 予備的動機(Precautionary motive)   3. 投機的動機(Speculative motive)   この理論を簡単な形で数式に表すと、以下のようになる: L = L1(Y) + L2(i) ここで (L):名目貨幣需要(Liquidity preference)   (L1(Y)):取引および予備的動機による貨幣需要(所得 (Y) の関数)   (L2(i)):投機的動機による貨幣需要(利子率 (i) の関数)   さらに具体的にすると L = kY - hi (k > 0):所得の変化に対する貨幣需要の感応度   (h > 0):利子率の変化に対する貨幣需要の感応度   ここでのkYは主に取引・予備的動機を表し、-hiは利子率が上がると投機的貨幣需要が減る(債券を買う方が得)ことを表している。 次はIS-LMモデルでの応用もしてみようと思う。

流動性選好理論の概要(自己学習用)

流動性選好理論の概要 流動性選好理論とは、ジョン・メイナード・ケインズによる理論であり、人々が貨幣をどのように保有し、これが利子率にどのように影響を与えるかを説明するものである。この理論において、貨幣需要は主に三つの動機に基づいて決定されるとされている。 1. 取引動機 :日常的な経済活動の中で取引を行うために貨幣を保有する必要性を指す。 2. 予備動機 :不測の支出や突発的な出来事に備えて貨幣を保有する理由である。 3. 投機動機 :将来の金利変動を予測し、債券などの金融商品よりも貨幣を保有する方が有利であると判断する場合に生じる動機である。 利子率との関係 ケインズは、特に投機動機が利子率と貨幣需要に重要な影響を与えると考えた。 利子率が高い場合、人々は債券などを購入する傾向が強まり、貨幣需要は減少する。一方、利子率が低い場合は、債券の価値下落を恐れて貨幣を保有する傾向が強まる 。このように貨幣需要の変動が利子率を調整する要因となり、経済全体の金融市場に影響を及ぼすのである。 経済政策への影響 流動性選好理論は、中央銀行による金利政策の枠組みを理解する上で重要である。例えば、中央銀行が利子率を引き下げることで貨幣供給量を増加させ、人々の消費や投資を刺激することが可能である。また、この理論は、財政政策と金融政策を結びつける理論的基盤としても機能している。

『雇用、利子および貨幣の一般理論』(自己学習用)

  『雇用、利子および貨幣の一般理論』は1936年にジョン・メイナード・ケインズによって執筆された書物である。本書は、古典派経済学の前提に疑問を投げかけ、特に有効需要の役割を重視する新たな経済理論を提示するものである。当時の大恐慌という厳しい経済状況の中、本理論は大きな注目を集め、経済政策の新たな道筋を示した。 ケインズは、失業が需給バランスの崩壊から生じることを指摘した。有効需要の不足が経済の縮小を引き起こし、完全雇用を妨げる原因となると論じている。 有効需要の不足:古典派経済学におけるセイの法則を否定し、需要側が供給を決定するという逆説を提唱した。不況時には消費と投資が減少し、失業が避けられない現象となるとした。 貨幣と利子率:ケインズは貨幣の役割を再定義し、利子率が投資を制約する要因であると述べた。特に 流動性選好理論 を提案し、貨幣需要と利子率の関係を説明した。 政府の役割:不況期において、政府は財政支出を通じて需要を刺激するべきであるとした。公共事業や社会資本の整備が、経済の安定化に寄与するとされる。 ケインズ理論は、従来の経済学理論を根本的に覆すものであり、その後の経済政策に大きな影響を与えてきた。特に、政府の積極的介入を正当化する理論的基盤として、大恐慌後の政策に採用された。今日においても、この理論は経済的安定と成長を追求する上で重要な指針となり続けている。 Introduction The General Theory of Employment, Interest, and Money was written by John Maynard Keynes in 1936. This book questions the assumptions of classical economics and presents a new economic theory that places special emphasis on the role of effective demand. In the severe economic situation of the Great Depression at the time, this theory attracted a lot of attention and showed a new path ...

死産される日本語・日本人

酒井直樹著「死産される日本語・日本人」は、日本語と日本人という概念が近代国家統合の必要性から作られたものであり、それ自体として独立して存在するものではないと論じている。「純粋」な日本語や日本人というイメージは、過去を美化することで現在を正当化しようとする考えから生まれたものだと言われている。この純粋さが、現代におけるナショナリズムや排他主義の一因ともなるという視点が示されている。 興味ある方は是非!

2024/10/03に投稿した内容を再投稿(大切だから)

  私が今家族と外国の友達たち全員に視聴を勧めてる動画がある。シカゴ大とコロンビア大の教授が登壇したAll-In Podcastの対談だ。目から鱗。最近気になって勉強しているElliot Wave説のアナリスト達は近い将来長期にわたるベア相場が来ると予言しているが、もし彼らが正しいとしたら原因はこれかもしれない。 今の投資家は地政学リスクに対する感度が鈍くなっている 地政学リスクはロシアがウクライナに侵攻して以来もうずっと高止まりしているのに、株価は上がり続けているので、最近は株投資家達は地政学リスクに鈍感になりつつある。 地政学リスクというのはもともと予測が難しいし、それを恐れてブル相場を逃した投資家が多いので、「ああ、またか。今回もどうせ大した事ないだろ」と、いわゆるオオカミ少年的な状況になりつつある。 だから先週と今週、中東の状況がかなり深刻化しているにもかかわらず、株価にはほとんど影響が出ていない。 かくいう私も「地政学リスクなんて気にしてたら投資できないよ」と正直思っている。 でもこのように悪いニュースに慣れすぎて悪いニュースに反応しないような、投資家達の認知に歪みがある時は要注意であることが多いとも思う。 ​ この動画を見て頭をガツンと殴られた そんな認知の歪みにどっぷりと浸かっていた私が、約2週間前に初めて見て以来、私はこの動画をすでに7~8回は見てる(2024/10/12現在)。そのくらいこの動画には衝撃を受けた。 このお二方はシカゴ大学教授のJohn Mearsheimer氏とコロンビア大学教授の Jeffrey Sachs氏。地政学と外交の専門家だ。 お二人の意見は概ね一致しているのだが、その意見は今までのメディアで聞いてきた話と全く違う。それでいて地政学に詳しくない人でも簡単に理解できる容易な言葉で理路整然と語ってくれている。 目から鱗というより、頭をガツンと殴られたような気がした。地政学リスクなんて無視で大丈夫、核戦争なんて起きっこないじゃん、とお花畑でルンルンしていた能天気を反省している。 以下、私がこの動画から受け取った大事なメッセージを解説する。 ​ アメリカはいい奴じゃない "We are not nice guys" メインのメッセージはアメリカはいい奴ではない、ということ。 アメリカはいわゆるAdministr...

朝早く起きたから今読んでいる本についてちょっと解説(『孫子の兵法』)

 おはようございます。 今は大切な用事で東京にいます。 習慣というものはなかなか変えることができないもので、昨日あれだけ疲れていたのに、今日はいつも通り3時に目が覚めた。そんな年相応におじさん化してきた私が今読み返している本がある。それが、『孫子の兵法』。何度か読んでいるから自分のためでもある振り返りをしたいと思う。まず、『孫子の兵法』の13編は、それぞれが哲学的な洞察を提供し、人生や社会における普遍的な真理を探求するものである。 ここから1編ずつ簡単に要約する。 1. 始計篇 始計篇は、目的と手段の調和を説くものである。成功への道筋を見極め、現実的条件と倫理的基盤のバランスを保つことが、人生の計画を構築する上で不可欠である。  2. 作戦篇 作戦篇は、資源の有限性を認識し、それを効率的かつ持続可能な方法で活用する知恵を説いている。無駄を省き、目的達成を目指す姿勢は現代社会にも通じるものである。 3. 謀攻篇 謀攻篇は、力ではなく知恵と理解による問題解決を追求する理念である。対立を超えた調和を目指し、戦わずして勝つ道を探ることが最高の戦略である。 4. 軍形篇 軍形篇は、防御と攻撃のバランスを通じて、自己保存と自己表現の間の調和を説いている。状況を見極め、最適な行動を選ぶ能力こそが重要である。 5. 兵勢篇 兵勢篇は、変化の力を理解し、それを活かすことを説いている。流れに逆らわず、自然の法則に従う姿勢が人生においても価値を持つのである。 6. 虚実篇 虚実篇は、物事の本質を見極め、敵の弱点を突くことを象徴している。現実の中で可能性を見出し、効率的な行動を取る知恵がここに含まれている。 7. 軍争篇 軍争篇は、人生における主体性を追求し、状況に適応しながら自分の道を切り開く哲学を説いている。主導権を握ることが勝利への鍵である。 8. 九変篇 九変篇は、変化を受け入れ、柔軟性を保つ哲学を象徴している。固定観念に囚われず、状況に応じた最適な選択をすることが重要である。 9. 行軍篇 行軍篇は、旅路における選択の重要性を説いている。目的地だけでなく、旅そのものの価値を認識することが、豊かな人生を築く鍵である。 10. 地形篇 地形篇は、環境との調和を追求する哲学を示している。外部の条件を受け入れ、それを最大限に活かす方法を探る姿勢が大切である。 11. 九...

株はどうなる?

株はどうなる? 今の所、トランプは株価は無視して、原油と利子率を下げることに集中しているように思える。 経済が弱くなるような関税やDOGEの予算削減などの政策は大統領令で施行できるけど、減税や規制緩和などは国会が決めることなので1ヶ月やそこらで簡単にできない、という理由もありそう。 どちらにせよ、私が思うトランプの目的が正しく、そしてトランプがそれらの目的を2年間で概ね達成することに成功したら、経済は一旦減速してもまた持ち直すはずだ。 そして、ウクライナの状態が落ち着くまでは第3次世界大戦のリスクも多少は織り込まれていると思うので、もし平和条約が結ばれたら株は上がるだろう。 インフレは原油が下がり、経済が減速すればおさまるはず。FEDの利下げも再開するかもしれない。 私の唯一の心配は財政赤字削減によるマネーサプライの縮小。何度も言うけど、財政赤字とは政府は集めた税金より多い金額を経済に還元している状態。つまり、財政赤字が縮小すれば経済に出回るお金も減る。 だからトランプは経済を停滞させてFEDに利下げ再開とQTの終了を促したいのかもしれない。 たくさんの要因が入り混じり、株がどう動くのか予想し難いが、トランプが株価安定を目標としていない限り、しばらくはボラの高い状態が続くかもしれない。 でも私は今の所、経済のマイナス成長はないと思うし、長期ではかなり強気なので、引き続き「下げたらコツコツと拾う」を続けたいと思う。 もしかしたら近いうちに最高の買い場が来るかもしれないので、引き続きファンダメンタル分析をしてお宝が落ちてくるのを待ちたい。 荒れる相場が怖いかもしれないが、これも株投資の醍醐味。良い経験、良い勉強だと思ってドンと構えて、慌てず焦らず、平常心で向き合って行こう!

トランプの支持率

 トランプの支持率 トランプの今の支持率はトランプの1期目の時のどの時点の支持率よりも高い。 ほとんどのアメリカ人はトランプの2期目は1期目よりいいと思っているということ。私も2期目の方がいいと思う。 支持率が下がらない限り、トランプは政策の方向は変えないだろう。 今週の相場の荒れ方が支持率にどう影響するかは見ものだが、関税を巻き戻したり、ウクライナとの鉱物採掘の合意などのニュースが出れば支持率はまた上がるだろう。そして相場もおそらく改善する。

トランプ外交の思惑

 トランプ外交の思惑 トランプ外交は財政赤字改善に関連していると思う。ウクライナにお金を送ることはもう辞めたいし、ヨーロッパがアメリカの軍事力におんぶに抱っこの状態を改善したい。 そしておそらくトランプはアメリカの産業を活性化させるために、中国を牽制したい。そのためにはロシアと仲良くしておいた方がいい、とも思っていると思う。 中国とロシアが結託してアメリカと敵対するのはアメリカにとって得策ではない。 今回のゼレンスキーとの公開口論の結果、ヨーロッパは自国の防衛は自国でするべきだ、という意見が出始めている。 ニクソン以来、アメリカはヨーロッパに正当な軍事費の分担を求めてきたが、どの大統領も達成できなかった。 トランプはその難問をハードボールを投げることで、もしかすると解決してしまうかもしれない。 トランプはモラルの善悪にとらわれず、今の現状でアメリカに最良の政策を取ろうとしている。それはモラルとイデオロギーにとらわれた人から見ると信じられないかもしれない。 でも実際の世界はモラルとイデオロギーで善悪を見分けられるほど単純ではない。水戸黄門のようなシンプルな勧善懲悪がまかり通る世の中ではない。 イスラエルとパレスチナ、ウクライナとロシア、見る人の立場によってどちらがより悪者かはかなり変わる。 「アメリカ人であることが恥ずかしい」とSNSで言っている人はたくさんいる。でもトランプは全く気にしない。 世の中の「いい人ぶるサイン」Virtue signalling をする人たちに悪びれることもなく、アメリカファースト、という明確なノーススターを基準に政策を取るトランプはある意味、潔いとも言える。 イーロンもそうだけど、人からどう思われようと全く気にせず、たくさんの人から嫌われても信念や行動、態度を変えない人は強い。そしてかっこいい。

私の思うトランプの思惑 トランプの目的は何?

私の思うトランプの思惑 ここから先はたくさんの記事やブログを読んで、色々な人の話を聞いた後で私が今現在思うトランプの意図。これは明日のストーリー展開でまた変わるかもしれない。あくまでも今現在の憶測でしかないので、信憑性はゼロ。 トランプの支持者は相場なんて見てない(人が多いと思う)。 トランプの支持層は一般的に低所得層や労働者階級。そしてこれらのほとんどの人たちは株なんて持ってない。家もない。資産は銀行に現金がちょっとあるだけ。 去年出回った世論調査で有名だったのが、S&P500 は去年23.3%上がったしGDPも2.8%成長したんだけど、アメリカの平均的な人はS&P500 は下がったし経済も不況だと思ってた、ってやつ。 つまり、トランプ支持者は株価なんて知らないし、気にもしていないのだ。気にしているのは食料品の値段と自分の仕事が安定しているかどうか。 だからトランプはおそらく目的を達成するためには相場は下がってもあまり問題ないと思っている可能性が高い。 トランプの目的は何? じゃあトランプは一体何を達成しようとしているのか?それは ・Deep State (Bureaucracy)を一掃すること(DOGE) ・不公平な関税の是正をすること(相互関税) ・違法移民を一掃すること ・アメリカの産業を活性化すること(関税・減税・規制緩和) ・財政赤字を改善すること(DOGE、軍事費削減、関税、Golden VISA) トランプがやろうとしていることは全てこれらのどれかの目的につながる。 これらの目的はかなり野心的。相当な荒療治をやらないと達成できない。しかも荒療治なので2年後の中間選挙で勝てる保証はない。つまりトランプは2年間でこれをやり遂げようとしている。 こんな目的、1つできてもすごいのに、トランプは全部やろうとしている。 2年でこれらの目的を達成するためには悪いところを見つけて治すだけでは間に合わない。システムを一度ぶっ壊わして新しいシステムを作った方が速い。リフォームではなくて建て替えだ。 別の言い方をすればコンマリ。クローゼットを見渡して要らないものを見つけるだけでは、すでにぎゅうぎゅうに詰め込まれたクローゼットは使えるようにならない。後ろに隠れた要らないものは見つからない。 一旦全部外に出して、ときめくものだけ元に戻す。あとは全部処分する。そ...

トランプ政策で経済は急激に減速中? トランプはなぜこんなことをしているのか?

 トランプ政策で経済は急激に減速中? Atlanta FedのGDP Nowがさらに下がって、今は1QのGDP成長率はマイナス2.8%と予測されている。 3月3日に新しく出てきたデータはISM ManufacturingとConstruction Spending. これでモデル内で一番変わった指数はPCEとEquipmentとResidential Investment.  となると、これは関税の駆け込み需要のせいでNet Exportsが減っただけだとは言い難くなってきた。 今みたいに、政策の先が読めない状態では設備投資や住宅投資などの金額の大きい長期投資はどうしても先送りになる。よってこの突然の経済成長率の減速はトランプの政策のせいだ、と言えるかもしれない。 このデータを受けて10年債金利は3月3日に今年最低の4.159%を記録した。 トランプはなぜこんなことをしているのか? S&P500 の今回の終値は5,778,14. トランプが選挙で勝利する前日の11月5日の終値が5,782.77。つまり、選挙後のトランプラリーを全て戻してしまった。 投資家達は「トランプはなんでこんなことしてるんだ!」と悲鳴を上げている。トランプの真意は中々読めない。 投資家間では色々なセオリーが飛び交っている。トランプの真意の裏の裏を読んで「トランプは4Dチェスをしている」と勘ぐる人もいれば「トランプはただ自分のパワーを楽しんでるだけ」と言っている人もいる。

トランプ関税施行でVIXが25を超えた

 トランプに対して一つだけ確実に言えることはトランプはドラマだ。1ヶ月半でもう1年分のプロットが出てきたのではないかと思うほど、毎日連ドラの新しい展開が繰り広げられる。その予測不能な展開に相場は右往左往。今年の相場は政治抜きでは語れない。よって今回は政治と相場の話。 毎度のことながら初めに断っておくけど、今回お話しすることは全て私の独断と偏見の私見であり、合っている保証は一切ない。当たるも八卦。所詮占いのようなものなので、私の意見をもとに株の売り買いなどは一切しないでいただきたい。あくまでもエンタメとして読んでほしい。 トランプ関税施行でVIXが25を超えた VIXが20から30の間を行ったり来たりするのは調整かベア相場の時。今週のVIXはそのテリトリーに入ってきた。 今相場が一番気を揉んでいるのはトランプ関税。カナダとメキシコに25%、中国に20%。 私の周りの投資家達の脈を探ってみたところ、こんな声が 「トランプがこれから何するか分からないから非常に危険だ!」 「トランプは資産価値をぶっ壊そうとしている!」 「LutnickとBessentはトランプに相場を壊すのをやめろというべきだ!」 つまり、トランプ政策への恐怖がMax状態。言うなれば、ジェットコースターの出だしのだんだん上がっていって、今まさにこれから下がるのではないか、といった感じ。この痛みの期待の方が痛み自体よりも怖いというのはよくある話。

私のスタンスは同じ

 私のスタンスは同じ 正直に話すと、私はNVDAの決算が出るまで傍観で様子を見ようと思っていたのだけど、火曜、TSLAが$300を切ったので、少し買ってしまった。 私はTSLA、PLTR、METAは長期で持つ予定なので、下がれは買うし、売る予定もない。 もし今後、不況が来ることが濃厚になり(私の今の予想ではないけど)、米株相場が数年にわたるベア相場になって、株価が半分以下になったとしても、この3つの株はおそらく10年くらい売らないと思う。私のこれらの株に対するテーゼが変わらない限り。 そして私のNVDAの予想があっていたとすれば、NVDAの株価はとりあえずは一旦下げ止まると期待。その他のテク株もしばらく横ばいで地固めをしてくれると助かる。 今年に入ってからのディージェン株達はちょっと異常だった。APPの決算でAPP株価が午前中30%以上上げた、あれがとりあえずはクライマックスだったのではないかと今になって思う。 イナゴタワーがなくなり、企業がちゃんと業績で株価が動くような冷静な2025年になってくれると嬉しい。つまり、これは健全な調整、というのが私の今のスタンス。 つまり、相変わらず私のスタンスは不況が来ない限り、 Buy the dip. 長期でしっかりと成長できる株を見極めて、大きく下げたらコツコツと拾っていきたいと思う。

ナーバスな相場・でもパニックではない

  ナーバスな相場・でもパニックではない 今相場はテク関連株やディージェン株が大きく下げていることで、とてもナーバスになっている。 今回の下げはまず、DOGEの防衛費削減で、ディージェン株のPLTRが下げ始めたことから始まった。 その後出てきた経済指数が予想より弱かったこともあり、経済減速を心配するムードがさらなるリスク資産からの資金流出を促した。 特に最近加熱しすぎてイナゴ状態だったディージェン株たちは先週から軒並み2桁以上下げている。 火曜日はついにビットコインも9万ドルを割った。 流出した資金は生活必需品、ヘルスケア、資源材、公共事業など、ボラが低く、防御的な(不況に比較的強い)セクターに流れている。 さらにセーフヘイブンの国債にも流れている。10年債金利はここ1週間で4.56%から4.33%まで下がった。 恐怖指数であるVIXも徐々に上がってきている。 でもまだパニック、と言える状態ではないと思う。 だいたい、パニックを起こすほどの危機を迎えていると思わせるニュースも今のところない。 S&P500 はMETA以外のマグ7が下げているだけでその他の株はほとんど年初来、まだ上げている。 私の見解ではこれはただ単に、急速に上げすぎた株たちのエアポケットが大きくなりすぎ、自分の体重を支えきれなくなって落ちてきただけで、割と健全なのではないかと思っている。 2月はカレンダー季節性にも下げやすい。

問題はコンセンサスではなく、何が織り込まれているか 今回織り込まれているのは?

 問題はコンセンサスではなく、何が織り込まれているか こちらはNVDAの過去7Qの売り上げの結果とコンセンサスの違いと1日の株価の動きをまとめたもの。 見ると分かるように、あの歴史的な決算で24%上げた5/24/2023以来、NVDAは毎期連続で売り上げのコンセンサスをビートしている。 でも過去7回のうち、株が上げたのは3回だけ。残りの4回は下げたかトントンだった。 要するに、コンセンサスをビートするかどうか、ではなく、何がすでに織り込まれているか、で株の動きが決まるのだ。 今回織り込まれているのは? 良いニュースは、今回は決算に向けて株価がかなり下げていて、今ちょうど200日移動平均線の上にいること。 この状況ではコンセンサス未達でもしない限り、株が大きく下げることはないと私は思う。 だから、今回は最初の表を見ると分かるように、いわゆるWhisperナンバー(株価に織り込まれている影のコンセンサス)と公式のコンセンサスの数字をほぼ同じにしてある。 今まではWhisperナンバーはコンセンサスより上だったと私は思う。 よって、もし私が予想する数字をNVDAが出せたら今回は株価は少しは上がるのではないかと思う。